「退職代行」と一口に言っても、実は運営元によってできることが大きく異なります。
このセクションでは、退職代行の3つの種類と、弁護士にしか対応できない領域を整理します。
アディーレ法律事務所が展開する退職代行サービス「辞めナイト」がどこに位置するのか、その前提を押さえましょう。
弁護士の退職代行は何が違うのか
退職代行サービスには大きく3つの種類があります。
種類ごとに「できること」の範囲がまったく違うので、ここを理解しないと正しい選び方ができません。
退職代行の3つの種類
退職代行は、運営元によって次の3タイプに分かれます。
| 民間業者 | 労働組合 | 弁護士 | |
| 料金相場 | 2〜3万円 | 2.5〜3万円 | 5〜7万円 |
| 退職意思の伝達 | ◯ | ◯ | ◯ |
| 有給消化の交渉 | ✕ | ◯ | ◯ |
| 未払い給与の請求 | ✕ | △(限定的) | ◯ |
| 損害賠償への対応 | ✕ | ✕ | ◯ |
| 裁判の代理 | ✕ | ✕ | ◯ |
![[比較図] 退職代行3種類(民間・労組・弁護士)の対応範囲の違い](https://taishoku-ai.jp/media/wp-content/uploads/2026/05/autopress-33.webp)
まず民間業者。料金は2〜3万円と手頃ですが、できるのは「退職したいです」と会社に伝言することだけです。
会社が「本人と話さないと受け付けない」と言えば、それ以上は何もできません。
法律上、弁護士資格のない業者が会社と交渉すると非弁行為(つまり、資格がないのに法律業務をすること)にあたり、違法になります。
次に労働組合(労組)型。労働組合には法律で団体交渉権(つまり、会社と対等に話し合う権利)が認められています。
そのため有給消化の交渉などは可能です。
ただし、損害賠償を請求されたときの対応や、裁判になった場合の代理はできません。
そして弁護士型。会社との正式な交渉はもちろん、損害賠償への対応、未払い給与や残業代の請求まで法的に対応できます。
アディーレの「辞めナイト」はこの弁護士型にあたります。
弁護士にしかできない交渉
「退職の意思を伝えるだけ」で済むなら、民間業者で問題ありません。
では、弁護士が必要になるのはどんな場面でしょうか。
- 会社から損害賠償を請求された(「辞めるなら損害を払え」と脅される)
- 未払いの給与や残業代がある(辞めるだけでなく、お金を取り返したい)
- 退職届を受け取ってもらえない(会社が退職そのものを拒否している)
こうしたケースでは、会社側と法的な交渉が必要になります。
弁護士であれば、依頼者の代理人として会社と正式に話し合い、必要なら法的手続きまで進められます。
アディーレのFAQでも、損害賠償に関して会社側と話し合いを行えることが明記されています。
![[図解] 弁護士が対応できる退職トラブルの流れ(交渉→法的手続き)](https://taishoku-ai.jp/media/wp-content/uploads/2026/05/autopress-32.webp)
見逃せないのは、弁護士や労組以外の退職代行を相手にしない企業が一定数存在するという点です。
民間業者を使ったのに会社に無視された——そうなってからでは、二度手間になりかねません。
弁護士資格を持たない業者が、退職にまつわる交渉まで踏み込んでいた疑いです。
この事件の直後、アディーレは被害を受けた利用者向けの無料相談窓口を設置し、救済に動いています。
ここまでの話をまとめると、判断軸はシンプルです。
「会社と法的に戦う必要があるかどうか」——これだけ。
有給消化の交渉だけなら労組型、伝えるだけでいいなら民間業者、損害賠償や未払い給与の回収が必要なら弁護士。
アディーレの「辞めナイト」は、3番目のケースに対応できる選択肢です。
![[シーン] 退職代行を検討している人がスマホで料金を比較している場面](https://taishoku-ai.jp/media/wp-content/uploads/2026/05/autopress-31.webp)
料金プランの実態
「弁護士の退職代行=高い」というイメージがあるかもしれません。
でも、アディーレの「辞めナイト」は2つのプランを用意していて、選び方によっては民間業者と変わらない費用で始められます。
2つのプランの違い
| ライトプラン | フルサポートプラン | |
| 料金(税込) | 19,800円 | 77,000円 |
| 退職の申入れ | ◯ | ◯ |
| 有給消化の希望伝達 | ◯ | ◯ |
| 会社との交渉 | ✕ | ◯ |
| 相談回数 | — | 何度でも無料 |
ライトプランは、弁護士が依頼者に代わって退職の申入れと有給消化の希望を会社に伝えてくれるプランです。
交渉は含まれませんが、「弁護士が連絡している」という事実だけで会社の対応が変わることも多いんですよね。
19,800円は民間業者の相場(2〜3万円)とほぼ同じか、むしろ安いくらいです。
フルサポートプランは77,000円と高額ですが、退職にまつわる交渉まで弁護士が対応してくれます。
会社が退職を拒否したり、損害賠償をちらつかせてきた場合でも、弁護士が代理人として話し合いを行えます。
相談も何度でも無料なので、不安なことをその都度確認できるのもポイントです。
金額だけで比べるのではなく、自分の状況に交渉が必要かどうかで選ぶのが正解です。
交渉が不要なら民間業者や労組型で十分ですし、弁護士が必要でも「まずはライトプランで始めて、必要に応じて切り替える」という使い方もできます。
評判と注意点
料金プランがわかったところで、実際の評判や、利用前に知っておくべきポイントを見ていきましょう。
アディーレの退職代行には弁護士事務所ならではの強みがある一方、注意すべき点もあります。
強みと弱み
強みとして挙げられるのは、まず大手法律事務所の知名度と安心感です。
会社側も「アディーレ」の名前を見れば、いい加減な対応はしにくくなります。
相談は何度でも無料で、退職後に未払い給与や残業代の問題が見つかった場合も、そのまま労働問題として相談を続けられます。
退職だけで終わらず、その先の問題にもワンストップで対応できるのは弁護士事務所ならではですね。
もう一つの強みは、前のセクションでも触れたモームリ逮捕事件への対応です。
他社の問題に対して自ら利用者救済に動ける行動力は、法律事務所としての体力と信頼性を示しています。
一方で弱みもはっきりあります。
まず、フルサポートプランの77,000円という価格。
弁護士型の中でも相場の上限に近く、交渉が不要な人にとってはオーバースペックです。
また、ライトプランは交渉を含まないため、会社が退職を拒否してきた場合はフルサポートプランへの変更が必要になる可能性もあります。
「安いから」とライトプランを選んだのに、結局追加費用がかかった——というケースは想定しておくべきです。
即日退職はできる?
結論から言うと、アディーレの退職代行では基本的に「即日退職」はできません。
広告でよく見る「即日退職」は「即日で連絡→翌日から出社不要」という意味であって、その日に雇用契約が終了するわけではありません。法律上は退職申入れから2週間で契約が終了するため、アディーレも法的手続きを正確に踏みます。有給休暇が残っていればこの2週間を消化できるので、実質的には「すぐ辞めた」のと同じ状態にはなります。
必要な人・不要な人
ここまで、退職代行の種類・料金・評判を整理してきました。
このセクションでは、あなたの状況に合った選び方を具体的にお伝えします。
アディーレを選ぶべきケース
結論から言うと、「辞めた後に会社と揉める可能性があるか」——これだけが判断基準です。
具体的には、次のどれかに当てはまるなら弁護士型のアディーレが有力な選択肢です。
- 未払いの残業代や給与がある → 辞めるだけでなく、お金を取り返す必要がある
- 会社から「辞めるなら損害賠償を請求する」と言われている → 法的な対応なしでは太刀打ちできない
- パワハラ・セクハラなどで法的に対処したい → 証拠の整理から交渉まで弁護士でないと難しい
- 公務員として働いている → 公務員は民間の労働者と適用される法律が異なります。国家公務員法や地方公務員法では退職に「任命権者の承認」が必要とされており(国家公務員法第61条等)、民間の退職代行業者では手続きの違いに対応しきれないケースがあります
これらのケースに共通するのは、退職の「その先」に会社との法的なやり取りが発生するということ。
民間業者は伝言しかできず、労組型も裁判の代理や損害賠償への対応はできません。
アディーレのFAQにもあるとおり、弁護士が代理人として会社側と正式に話し合えるのは、弁護士型だけの強みです。

民間で十分なケース
一方で、こういう人にはアディーレは正直オーバースペックです。
- 人間関係が嫌で、静かに辞めたいだけ
- 給与の未払いもなく、会社と揉める要素がない
- 退職届を出す勇気がないだけで、法的なトラブルは想定していない
こうした場合、わざわざ弁護士に頼まなくても、2〜3万円の民間業者や労組型で十分に退職できます。
有給消化の交渉まで希望するなら労組型、伝えてくれるだけでいいなら民間業者が費用を抑えられる選択肢です。
退職代行を使うこと自体を気にする人もいますが、退職は労働者の権利です。
「自分で言えないのは甘えじゃないか」と感じる必要はまったくありません。
あなたが自分で会社に退職を伝える必要はありません。
どの種類を選ぶにしても、それだけは共通です。

